秋葉原和堂

東京の秋葉原にあった「大正浪漫喫茶 秋葉原和堂(あきはばらなごみどう)」です。
2020年11月11日にオープンしました。
末広町駅からゼロ距離という好立地の地下一階でした。
オープンなカフェスペースと鍵付きの個室があり、漫画喫茶としての利用ができました。
「秋葉原和堂」は以前は「和Style.Cafe AKIBA」でしたが、2020年にリニューアルしました。店内の構造もかなり変わりました。
そして、2023年1月31日に閉店してしまいました。

「秋葉原和堂」の入口部分は以前と「あまり」変わりませんでしたが、靴を脱いで入っていくスタイルが撤廃され、そのままカフェスペースに入れるようになっていました。
その他、個室の構造も大幅に変更され、かなり広い個室になりました。パソコンと椅子が無くなっているフラットタイプです。広いわけです。
個室の照明やクッションなども雰囲気を作り出しています。
個室の中は靴を脱いで上がります。
個室で特筆すべきは、「書斎の鍵」(伝票が入っている)を渡されるのです。鍵といっても家の鍵や車の鍵みたいなのではなく、アンティークでレトロな鍵です。
真鍮製でよく触る部分だけテカっている、みたいな。
「書斎の鍵」に付いている鍵を使って、横開きのドアを開けたり締めたりすることができます。
(以前はのれんがかかっていただけですから、プライバシーはほぼゼロでした…)

個室の方は時間制の利用が可能で、24時間利用できました。ドリンクバーも付いていますし、店内の本も読み放題でした。
カフェスペースの方は、夜から朝にかけては利用できません。
その代わり、普通にレストランとして利用できる場所です。フードやドリンクを注文して食べることができました。
ランチタイムにはランチメニューが800円とか900円でありました。
カフェスペースでの注文はスマホからすることができました。

カフェスペースはがっつり作り込まれていました。
「大正浪漫喫茶」の名の通り、1920年ごろの「西洋文化を積極的に取り入れている」最中の様子が伺えます。「和洋折衷」の始まりです。
壁面は半分程度が本棚になっていて、古書が並べられています。
テーブル席のソファや大テーブルは茶色多めな家具で、床も焦げ茶色で、天井にはシャンデリアがあり、「大正浪漫喫茶」を表現していました。
雰囲気は素晴らしかったです。
店員さんが料理を持ってくる時の様子は、まさに大正ロマンでした。

さて、店員さんの制服ですが、日本人が和服から洋服に切り替わる瞬間を切り取ったような制服です。
海外から「最先端のファッション」が入ってきた、その時代です。
黒いワンピースではありますが、白いレースがふんだんに使用されています。
頭につけるものはありませんでした。
詰襟(つめえり)はレースで覆われていて、追加でフリルも付いています。
正面のボタンは球形の小さいボタンで、その周辺は半円のレースが縦に並んでいます。
左胸には金色のネームプレートを付けていました。(金色過ぎて、名前部分がとても見づらいです)
腰には黒いベルトを付けていました。
長袖の袖口も白いレースがありました。
スカートの丈はロングでした。
足元はよくわかりませんでしたが、きっと黒タイツを履いていると思います。

制服ですが、リニューアル当初は「和Style.Cafe」から引き継いだ赤色の和服でしたが、知らない間に黒いワンピースに変わっていた次第です。
(正面のレースが無い、黒ワンピースの画像もありました)

さきほど、『「秋葉原和堂」の入口部分は以前と「あまり」変わりませんでしたが、』と書きましたが、「岩下の新生姜」グッズが並んでいたためにそう思ってしまったわけで、 「秋葉原和堂カステラ」などのオリジナルグッズが並んでいるのを見ると、「ああ、和Style.Cafeは無くなってしまったんだな…」と感慨深く思うのでした。

受付のカウンターは変わらずでした。
カフェ利用か個室利用か選んで入ることになります。
会員登録などは必要ありません。(ネットカフェではないので)

トイレ部分も全面的にリニューアルされていました。鏡周りの装飾もすごかったですし、アメニティなどもかなり充実していました。
シャワーの利用もできます。(有料)
店内の家具は販売していました。レトロ調(ほんとうに年代物かどうかは知りません)の家具はいいお値段でした。

秋葉原という場所柄もあり、アニメや漫画とのコラボも多かったです。
「千本桜(初音ミク)」、TVアニメ「プリマドール」、「古書店街の橋姫々」、「大正オトメ御伽話」、バーチャルタレント、などなどのコラボカフェとなり、それぞれオリジナル限定メニューが提供されていました。
「大正オトメ御伽話」なんて、キャラクターに今回紹介した制服を着させるという暴挙に出たりしています。
「そんな限定グッズ、欲しい!」と思わせる気マンマンですよ。(←ターゲットはぶんちょさんのような「制服好き」という狭い範囲だった可能性アリ)
(他の作品でも制服を着せているものもあります)

2020年から2023年……時期が悪かったからこそ出来た「秋葉原和堂」であり、大幅リニューアルとコラボカフェではどうにもならなくなった結果の閉店だと思われます。
悔しいことです。


(2025-07-02)

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秋葉原和堂(あきはばらなごみどう)の制服のイラスト

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