木村家

「木村屋總本店」が運営する 「木村家」です。
「キムラヤのパン」でお馴染みのパン屋さんです。

…気付きましたか?
「木村屋」と「木村家」、「屋」なの?「家」なの? っていうことです。
端的に言うと、運営会社は「銀座 木村屋總本店」ですが、パンのブランド名が「木村家」ということです。
ほとんどのデパートに店舗があるわけですが、壁にかかっている看板を見ると「木村家」になっています。
直営店ですら「家」なのです。
(今回、調べるまで知らなかったなんて恥ずかしくて言えない!!)

そして、それとは別会社で「銀座木村家」というパン屋さんもあるので、かなり複雑ですっ!!(こちらは銀座の1店舗のみ)
関連会社ということですが、紛らわしいですよね。 店舗ロゴがまったく同じなんですよ……難しすぎる……

さて、制服の方の話題に切り替えます。
デパート内の「木村家」店舗では店員さんの制服がありますが、2022年頃でしょうか、全店舗的に制服デザインが変わっていました。
短いネクタイの可愛らしさに心を打たれてしまいましたので、調査報告をしたいと思います。

頭には紺色のベレー帽をかぶっています。
白いブラウスは小さな丸襟で、首元には紺色の短いネクタイを付けています。2枚重ねになっていて、下側がちょっとだけ長くなっています。
袖は7部丈で、袖口は紺色です。
紺色のエプロンは結び目だけオレンジ色なのもポイント高いです。
足元は、黒い長ズボンを履いていました。

「キムラヤ」はあんパンが有名です。
そのお話は明治時代までさかのぼります。
木村屋總本店の創業は1869年(明治2年)、その時は「文英堂」という店名でした。
1870年に場所を銀座に移転して「木村屋」になりました。
1874年にパンの中にあんこの入ったあんパンを開発しました。
1875年にはあんパンの評判が広がり、明治天皇にあんパンを献上することになり、春らしさを出すために八重桜の花びらの塩漬けを埋め込んだあんパンを作ったところ、天皇皇后両陛下は大変気に入りました。
めでたいですね。
そして時は流れ、2001年、明治天皇に献上された「4月4日」が「あんぱんの日」として記念日に認定されました。

ちなみに、あんパンの上にゴマが振りかけているのを見かけると思いますが、その理由はご存知ですか?
黒ゴマが乗っているのが、つぶあんパン。
白いゴマ(ケシの実)が乗っているのが、こしあんパン。
という区別があります。
これをやり始めたのも「木村屋」であり、それが全国的な標準になっています。

冒頭で『「屋」なの?「家」なの?』問題について説明しましたが、さらに難しい説明をしたいと思います。
「のれん分け問題」です。
「木村屋總本店」で修行した人が新たにのれん分けでお店を出した時、「木村屋」を名乗り始めたのです。
「蔵六餅本舗木村屋」「つるおか菓子処木村屋」「田村町木村屋」「岡山木村屋」などの会社が「屋」を継いでいます。もちろん「家」を継いでいる会社もあります。
うひょー! 別会社だったんかぃ! っていう感想です。

なんにせよ、あんパン、むしケーキ、などの商品はおいしいし、手軽に食べられるので、大好きです。


(2024-03-16)

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木村家の制服のイラスト

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